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これで此方では5台目になるRF-740です。発売された72年当時16cmという大口径のスピーカーを使ったポータブルラジオは無かった筈で、このラジオのキャッチコピーは「音楽専用、驚異のサウンドマシン」という物でした。中を見ると当時のナショナルのラジオらしく、本体と基盤を接続するネジ類がピンク色に着色されていて、このネジを外す事で比較的簡単に前後のボディと基盤を分解する、所謂「３枚おろし」が簡単に出来る様になっています。基盤と繋がるコード類も金属の雄雌型コネクタを介しており、これもスムーズに引き抜くことが出来ます。オマケとして本体裏には基盤との接続図も貼ってあります。これは全国に散らばるナショナルのストアが複雑な電子知識を持たなくともある程度はラジオの整備、点検ができる様にとの配慮だったと思います。今やラジオの故障となると原因がありそうな基盤ごと交換してしまう方法が主流。更には使い捨てと割り切って安価に作り、駄目になる、或いは機能、デザイン面で陳腐化するとそのまま捨ててしまう、という方法が罷り通って居ますが、昭和生まれの小生にはなんとも承服し難い。とくに最近中華ラジオを良く弄るのですが、外見はピカピカ、手垢もついて居ないのにスイッチも入らない、音も出ないといった本当の安物を見ると情けなくなって来ます。殆どの故障原因がボタンスイッチ類の接触不良やコンデンサーの破裂等、耐久性を全く考慮して居ないために発生する初歩的な欠陥です。話が脱線しました。このラジオは基本に忠実に堅牢に造られており、整備性も良い。多くがホームラジオとして使われて居たためか、全体の状態も良い物が多い様です。但しそう言い乍らこの個体は結構汚れが酷く、ACコードが根元から切断されたジャンクでした。幸いボディには割れもヒビもありません。アンテナも綺麗、勿論AM、FMともに受信、音質も良好ですが繊細さが足りないかなあ。前面のナショナルのロゴ板がなくなって居たため、パウチした写真を貼って居ます。上記を考慮して多少価格を下げて居ます。お気に召せば買い得です。電池付、内蔵ACコードでも使用可能。お届け翌日迄の買い手責任以外の不具合には誠意を持って対応します。PS 先程来マーラーの交響曲を聴いて居ますが、オーケストラを聴くにはこの位のスピーカーが必要と痛感します。心地よい音です。